「老後資金はどれくらい必要なのだろう」
「セカンドライフを楽しみたい」
「定年後はどうやって生きていこうか」
50代後半から60代前半になると、定年後に迫る第二の人生をどう生きるのか人生設計を具体的にすることが大切です。
なぜなら、第二の人生をより充実したものにすりためには、いくつかの事前に準備することがあるからです。
人生100年時代といわれる現代において、「セカンドライフ」は誰にとっても現実的なテーマとなっています。
定年後の時間をどのように過ごすか、そしてそのためにどれほどの資金を準備すべきかは、人生設計の大きな柱です。セカンドライフを豊かに過ごすためには、働くことから解放される一方で、自由な時間をどう活かすかがとても大事です。
セカンドライフの目的を考える
セカンドライフを充実させるためには、まず「何をしたいのか」を明確にすることです。旅行、趣味、ボランティア、学び直し、地域活動など、選択肢は多いのですが、目的が定まれば、必要な資金や生活スタイルも見えます。
たとえば、海外旅行や趣味を楽しみたい人と、基本の衣食住が満たされ穏やかに暮らしたい人とでは、必要な費用も生活リズムも大きく異なります。どのようなセカンドライフを送りたいかによって、必要な資金やすべき準備が違ってきます。
必要なお金を見積もる
2019年に老後資金2000万円問題が話題になりました。高齢夫婦の無職世帯で、毎月の収支が5万円不足していて、老後30年間を生きるには掛け算すると2000万円が必要になるというものでした。
ただし、老後資金がどれだけ必要かは、老後の毎月の収支によって変わります。年金収入や退職金、保有している金融資産によって実際に準備すべき金額が異なりますので、毎月の収入と支出を見比べて、収入の範囲内で支出がおさまるのか把握することが大切です。
まずは、自分の年金受給額を知ることです。
年金受給額が毎月の支出より少なければ、定年退職後も働いて収入を得る、資産形成する、年金受給開始時期を遅らせて年金受給額を増やす、または支出を減らすなどのライフプラン戦略が必要です。
働き方と生き方の再設計
セカンドライフにおいては、「完全に仕事をやめる」ことが必ずしも理想ではありません。近年はシニア世代の再雇用やフリーランス、副業など、多様な働き方が広がっています。収入を得ながら社会とのつながりを保つことは、経済的にも精神的にも大きな支えとなります。
また、働くことを「生きがい」として捉えることも大切です。自分の経験やスキルを活かして地域や若い世代に貢献することは、セカンドライフをより豊かなものにします。
心の豊かさを育む
お金は生活の基盤を支えますが、幸福のすべてではありません。セカンドライフを充実させるためには、心の健康、人とのつながり、そして自分らしさを大切にすることが欠かせません。
趣味や学びを通じて新しい仲間と出会い、日々の小さな喜びを見つけることが、人生後半の豊かさを形づくります。経済的な安心と精神的な満足のバランスを取ることが、豊かなセカンドライフを送るのポイントです。
まとめ
セカンドライフは「余生」ではなく、「もう一つの人生」です。どのように生きたいかを描き、そのために必要なお金を準備することが、安心と自由をもたらします。
しかし、セカンドライフで一番大切なのは、自分が何を大切にし、どんな時間を過ごしたいかという人生観です。
子育てが終わり、仕事の面でも一段落した60代は、人生で一番楽しい時期です。そのときに、お金がないから趣味や楽しみを躊躇したり、いつまで資産が持つかという不安からお金を使うのが怖くて使わないのでは、人生を楽しむことができません。
人生を楽しむためには、自分の理想として描いたセカンドライフの実現に向け、ライフプランによる事前準備が大事です。

