「自分にはできない」というセルフイメージは、挑戦への妨げになります。反対に、「自分ならできる」というイメージに変わると、行動への心理的ハードルが下がり、新たな挑戦につながります。
人生の節目での葛藤
人生の折り返し地点を過ぎると、多くの人が「このままでいいのだろうか」と過去を振り返り、自分自身を客観的に見つめることがあります。
それは、仕事、家庭、健康、人間関係のどれもがある程度の形ができあがり、安定しているように見えても、心の奥では新しい挑戦や変化を求めていることがあるからです。
しかし、いざ行動を起こそうとすると、不安や恐れが立ちはだかります。その壁を越える鍵となるのが「セルフイメージ」です。
セルフイメージ
セルフイメージとは、自分が自分をどう見ているかという内面的なイメージのことです。たとえば「自分はもう年だから」「自分には才能がない」「自分は人前で話すのが苦手だ」といった思い込みが、無意識のうちに自身の行動を制限しています。
逆に「自分はまだ成長できる」「新しいことを学ぶのが楽しい」「人と関わるのが好きだ」といったイメージを持つと、自然と行動が変わっていきます。
セルフイメージを書き換える
第二の人生を豊かに生きるためには、このセルフイメージを意識的に書き換えることが重要です。たとえば、これまで「会社員としての自分」しか見てこなかった人が、「自由に学び、発信する自分」という新しいイメージを持つと、行動の選択肢が一気に広がります。
資格取得に挑戦したり、趣味を仕事にしたり、地域活動に参加したりと、これまで考えもしなかった道が見えてきます。このように、セルフイメージを高めると、自信のある立ち振る舞いや積極的な行動が増え、結果として良い習慣が形成されていきます。
セルフイメージを変える第一歩
セルフイメージを変える第一歩は、「なりたい自分」を具体的に描くことです。年齢や過去の経験にとらわれず、「もし制限がなかったら、どんな自分でいたいか」を想像してみることが大事です。
そのイメージを日々の言葉や行動に少しずつ反映させていくことで、現実が変わり始めます。たとえば、感謝の気持ちを表す、笑顔を増やす、ポジティブな言葉を使うといった小さな変化が、行動・思考・結果の好循環につながります。
行動が変われば結果も変わる
行動が変われば、結果も変わることがあります。そしてその結果が、さらに新しいセルフイメージを強化していくことになります。こうして人は、何歳からでも自分を再構築できるものです。第二の人生は、過去の延長ではなく、新しい自分を生きるチャンスです。
読売ジャイアンツやヤンキースで活躍した松井秀喜氏は、「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」という言葉を座右の銘にしているそうです。
これは、考え方や心の持ちようが変化の起点になり、最終的に人生を変える力になることを示しており、この哲学は第二の人生でも通用します。
まとめ
セルフイメージを変えることは、単なる自己啓発ではありません。それは、自分の可能性を信じ直す行為であり、未来を切り開く力です。年齢を重ねた今だからこそ、自分を縛ってきた古いイメージを手放し、自由に生きる自分を描き直すことが大切です。

