国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2023)改訂版」によると、生涯未婚率は上昇しており、2020年には男性が約28%、女性が約18%と過去最高になっています。
また、「一生結婚するつもりがない」と考える方が、男性が17.3%、女性が14.6%と2000年に入ってから増加傾向のようです。
価値観の多様化
このように、近年は価値観の多様化によって、必ずしも結婚する必要がないと考える人が増加し、結婚生活よりも、個人の生活や価値観を大切にする人が増えています。
実際、私の周囲にも独身者は多いし、離婚経験者もたくさんいます。
夫婦のあり方自体がどんどん変化してきており、シニア世代でも、定年退職した途端に熟年離婚になったケースも増えているようです。
夫婦といっても価値観や趣味嗜好は違います。セカンドライフでは、ある一定の距離を保ちながら、「やっぱり夫婦はいいな」と感じるような空気感を大切にしたいものです。
新たな共通目標
結婚してから子どもが社会人になるまでは、子育て、家の購入など夫婦で協力し合う問題が多々あり、これがエネルギーの源になっていました。
セカンドライフに入り、子育てが終わって、マイホームを手にしてしまうと、これから何を夫婦共通の目標にして協力し合えばいいのか戸惑ってしまう人も少なくありません。
長年の労をねぎらい、夫婦の絆を深めるために、定年後は夫婦で旅行したいと思う男性は多いと思います。しかし、妻も同じように一緒に旅行したいかと言えば、一概にそうとは言えないようです。妻は、「時間できたら友達と旅行に行きたい」と思っているかもしれません。
NRI社会情報システムの調査によると、「国内旅行を誰と行きたいか」の設問に対する複数回答で、男性は夫婦と答えたのが64%に対し、女性は夫婦と答えたのが36%で、一番多かったのが、友人の70%で次が同居していない家族の41%でした。
世間で見かける仲の良い夫婦は、二人がそれぞれ違った自由な楽しみをしているように見えます。つまり、あまり干渉し合わないことが大切です。
あったかい家庭
私の知人に結婚相談所を経営している女性がいます。先日、彼女が経営する相談所の30代の会員の方がご成婚されたそうです。男性は約2年間活動しており、半ばあきらめていたところに突如彼女が現れ、交際4ヶ月での結婚でした。
女性には、結婚相手へのこだわりが幾つかあり、特に虫や草花など自然環境に興味のある方という結構マニアックな条件だったそうです。しかし逆にそれが共通の趣味や嗜好、そして居心地の良さにつながったみたいです。
彼女は、無事に結婚につながったことを会員の方の母親の様に喜んでいました。
彼女は、「人口減少という日本の未来をななんとかしたい」「何気ない日常を笑いあって過ごせるあったかい家族を作りたい」「孤独な老後ではなく、支え合う安心した暮らしを作りたい」という思いを持ち、みんなが温かい気持ちで過ごす幸せな社会のために、自分の出来ることを精一杯行うことで、愛する日本の未来に貢献していきたいそうです。
とても、素晴らしいことだと思います。
定年後の夫婦関係
夫婦仲が良いと、どんなに苦しいことがあっても困難を乗り越えることができます。逆に夫婦仲が悪いと、家庭生活が息苦しく、味気ないものになってしまいます。
これまで、仕事中心で家庭を顧みなかった人は特に注意が必要です。妻や子どもと向き合う時間を大切にしないと、定年後に家にいる時間がプレッシャーになり、精神的なストレスを感じる可能性があります。
近年では結婚した夫婦の3組に1組が離婚すると言われ、厚生労働省の「離婚に関する統計」調査によると、離婚したカップルの2割強が「熟年離婚」のようです。
夫婦仲良く人生をともにすることができて、はじめて幸せな人生といえると思います。会話のあまりない夫婦が行うといいのが、一緒に散歩することだそうです。のんびり歩きながら会話を楽しむことで、お互いの信頼感を高めることができます。
まとめ
定年退職後、夫婦で過ごす時間はとても長くなります。夫婦円満で楽しくセカンドライフを過ごすことが、生活の質が高まり、長生きにもつながります。
そして、夫婦円満のためには、家事を分担したり、ひとりの時間を尊重するなど、相手を思いやる気持ちが大事になります。
セカンドライフでは、お互いの時間を尊重し、心地よい距離感を保ちながら、笑顔の絶えないあったかい夫婦関係を続けていきたいものです。