人生100年どうする終活?終活を前向きに捉えるための2つの方法

暮らし

最近、よく耳にするようになった「終活」

人生100年といわれる時代で「終活」はいつやるの?と思う方も多いでしょう。

しかし、「そもそも終活って何?」「終活はどうやればいいの?」「終活するメリットは?」など、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

終活って何?

まずは、終活ってなんでしょう。

終活は、人間が自らの死を意識して、人生の最後を迎えるための様々な準備やそこに向けた人生の総括を意味する言葉と定義されています。(引用:ウィキペディアより)

つまり、終活とは「人生の終わりのための活動」の略。

なんか、「終わり支度」のようで、ネガティブになりますね。

私は、終活とは、人生の終わりを受け入れて、自分らしく計画的に楽しく暮らすための活動と捉えています。

本来、終活とは、「人生のエンディングを楽しく過ごすためのもの」と「残された家族の負担を軽減させるもの」であり、人生を前向きに生きるためのポジティブなものであるはずです。

終活を始める際には、配偶者などのパートナーと一緒に取り組む、残された家族のことを考えて進めることが大事です。

シニア世代が抱える老後の不安

まず、一つ目の終活は人生をどのように楽しく過ごすかを計画することです。

人生を楽しく過ごすためには、老後の不安を解消しなければなりません。

では、今考えられる老後の不安とはどのようなものがあるのでしょうか。

老後不安としては、老後の資金、健康面、家族の介護、自身の介護、住まい、生きがい、孤独、葬儀・相続などが考えられます。

特に「お金」「健康」「孤独」が老後の三大不安といわれています。

金融広報中央委員会が2019年に発表した「国民の悩みや不安の内容調査(複数回答)」によると、老後の生活設計の不安が56%で最も多く、次が健康不安の54.2%となっています。

老後の収入と支出の見える化

人生を楽しく過ごすためには、まずはお金の不安を解消することです。

一時期、老後資金の2,000万円問題が世間を騒がせました。

2,000万円問題の前提は、高齢者無職世帯(夫65歳、妻60歳以上)の場合、夫婦の公的年金が月約20万円、夫婦の生活費月額が約25.5万円なので、毎月5.5万円不足というものでした。つまり、5.5万円x12ヶ月x30年=約2,000万円

毎月5.5万円不足なら、少し働くか、少し節約をすればいいのでは?

多くの人の老後不安、特にお金の関する不安の要因は、「どれだけあれば老後は安心なのか、どれくらい貯蓄があれば大丈夫といえるのか」がわからないことです。

その不安を解消するために、まず、老後の収入と支出を見える化が大事です。

老後の収入は、公的年金と退職金・企業年金、貯蓄の3つです。

公的年金額は、毎年誕生月に郵送される「ねんきん定期便」で確認することができます。

自分が受給できる年金額と退職金+貯蓄で毎月使えるお金がいくらあるのかを把握すること必要です。

一方、老後の支出は、生活に必要なお金・万が一に備えるお金・残された家族のためのお金の3つに分けることができます。

生活に必要なお金とは、日常的な生活費、税金、社会保険料、子どもや孫への援助、自分の趣味や自己啓発費用(旅行やスポーツジム、習い事など)です。

また、万が一に備えるお金とは、病気やケガの治療費、親や自分の介護費用、家の修繕費用、その他一時出費などです。

そして、残された家族のためのお金とは、葬儀費用や配偶者など遺族の生活費などになります。

まずは、収入と支出の見える化です。

老後貧乏にならないために

収入と3つの支出が把握できたら、老後に向けて対策を立てます。

収入を増やす方法は、自分で働く、お金に働かせる(資産運用)、公的年金の繰下げの3つです。公的年金の繰下げは、たしかに月0.7%増額されますが、人それぞれ人生の寿命はわからないので、慎重に検討することが必要です。

支出を減らす方法は、生活のレベルを見直すこと、固定費を見直す(特に保険と通信費)こと、お金をかけるコト・モノに優先度をつけることです。

家計簿などをつけて、計画的なメリハリある節約がおすすめです。

エンディングノート

二つ目の終活が、残された家族が困らないような準備をすることです。

準備のためには、「エンディングノート」を活用することをおすすめします。

「エンディングノート」は遺書ではないので、家系・医療・介護・財産・葬儀・扶養・家族へのメッセージなどを制限なく自由に書くことができます。

「エンディングノート」の基本的メリットは、自らの人生を整理し、自分の財産などの状況や家族への思いを文字に残こすことで、残された家族の負担を軽減させ、自分自身も安心して残りの人生を過ごせることです。

人生を整理することで、残りの人生の出発に新たな目的ができます。

なにより、頭のなかを整理することで、「終活」を始めるきっかけになります。

人生のエンディングこそ自分らしく

終活を通じて、自分が今までたくさんの人に支えられてきたことに気づくと思います。

「養生訓」で有名な貝原益軒は、こう述べています。

「老後一日楽しまずして、空しく過ごすことは惜しむべし。老後の一日、千金にあたるべし。」

「自ら楽しみ、人を楽しませてこそ、人として生まれてきた甲斐がある」

人生のエンディングこそ、自らの人生を振り返って、周りの人への感謝の気持ちを持ち、自分らしく毎日を楽しく生きることが大切です。

人生を前向きに、そして計画的に

ぜひ、人生を前向きに生きるために、60代の元気なうちに「終活」することをおすすめします。

年齢を重ねるごとに漠然とした不安を抱きますが、人生の選択では自分らしく生きることが大切です。

人生100年の時代。「終活」で生きる方向性を決めておけば、その後は自分らしく楽しく過ごすことができると思います。

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