「老後のお金は足りるだろうか」
「何歳まで働けばいいのだろう」
「健康で、自分らしい生活を続けられるだろうか」
年齢を重ねるにつれて、こんな不安や疑問を感じることはありませんか?
人生100年時代といわれる今、老後は決して短い期間ではありません。だからこそ、将来を漠然と心配するだけでなく、これからどんな暮らしを送りたいのか、少しずつ考えておくことが大切です。
人生100年時代は、もう特別なことではありません
日本では長寿化が進み、100歳以上の人も増えています。
内閣府の「令和8年版高齢社会白書」によると、2025年10月1日時点で65歳以上の人口は3,622万人、高齢化率は29.4%です。およそ3人に1人が65歳以上という社会になっています。
こうした数字を見ると、人生の後半は思っている以上に長いのかもしれません。
65歳で定年を迎えたとしても、その先に20年、30年という時間が続く可能性があります。
これまでのように「定年まで頑張れば、あとは余生」という考え方ではなく、定年後も自分らしく暮らしていくための準備が必要です。
仕事をどうするか、どこに住むか、どんな毎日を送りたいか。お金のことだけでなく、これからの人生をどう楽しむかについても考えていきたいです。
長生きすることと、元気に過ごせることは違う
もう一つ、忘れてはいけないのが健康のことです。
長く生きられることはうれしいことですが、できれば自分の足で歩き、好きな場所へ出かけ、家族や友人との時間を楽しみながら過ごしたいものです。
厚生労働省が公表した2022年の健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳です。
健康寿命とは、日常生活に制限なく過ごせる期間の平均をいいます。平均寿命とは差があり、長く生きることと、元気に活動できることは必ずしも同じではありません。
たとえば、退職後に夫婦で旅行を楽しもうと思っていても、膝や腰の不調で長時間歩くことが難しくなるかもしれません。家族の通院や介護が必要になり、自由に使える時間が少なくなることも考えられます。
だからこそ、お金を貯めることだけでなく、健康を維持することや、人とのつながりを大切にすることも、老後への大切な備えです。
「いつか行ってみたい」と思っている場所や、「いつか始めたい」と考えている趣味はありませんか? 元気に動ける今のうちから、少しずつ楽しんでみるのもいいですね。
まずは自分の暮らしに、いくらかかっているか知ること
老後のお金について考え始めると、平均的な生活費や必要な老後資金の金額が気になるものです。
しかし、誰にとっても同じ金額が必要というわけではありません。
持ち家か賃貸か、車が必要な地域に住んでいるか、住宅ローンが残っているか。家族構成や健康状態、趣味にかけたいお金によっても、必要な生活費は変わります。
まずは、毎月どのくらいのお金を使っているのか確認することが大切です。
通帳やクレジットカードの明細を見ながら、食費、住居費、水道光熱費、通信費、保険料、交際費などを書き出してみることです。
最初から細かく管理する必要はありません。まずは1か月分を振り返るだけでも、自分のお金の使い方が見えてきます。
そのうえで、支出を次の3つに分けてみると整理しやすくなります。
-
毎日の生活に欠かせないお金
-
工夫すれば減らせそうなお金
-
自分の楽しみや満足につながるお金
ここで大切なのは、何でも節約すればいいというわけではないことです。
旅行や外食、趣味に使うお金は、単なるぜいたくではなく、毎日を楽しく過ごすために必要なものかもしれません。
減らすことばかり考えていると、せっかくの老後の生活が味気ないものになってしまいます。安心して暮らすためのお金と、人生を楽しむためのお金。その両方を大切にしたいものです。
これからの人生を、自分らしく楽しむために
人生100年時代と聞くと、長い老後をどう過ごしていけばいいのか、不安になることもあると思います。
でも、最初からすべてを準備しようとしなくても大丈夫です。
まずは今の生活費を確認する。健康について考える。住まいや家族との関係を見直してみる。そんな小さな一歩から始めることが大事です。
お金、健康、住まい、家族や友人とのつながり。どれも、これからの人生を心地よく過ごすために欠かせないものです。
老後の準備は、ただ将来の不安をなくすためだけのものではありません。
これから先も、自分の好きなことを楽しみ、大切な人と笑いながら、自分らしく暮らしていくための準備です。
「まだ先のこと」と思っている方も、今できることから少しずつ始めてみてください。
これからの人生を安心して、そして自分らしく楽しむために、まずは今の暮らしを見つめ直すことから始めてみましょう。
